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先週の説教より

「神を賛美しつつ生きる」 エフェソの信徒への手紙5章15-20節

私たちの信仰の中心は、神の御子、救い主イエス・キリストです。この主イエスにおいて最も重要なことは、主イエスが十字架にかかって死なれたことですが、ただ十字架にかかって死なれただけでなく、十字架の死において二つのことを真に全うされたことが、決定的に大切なことなのです。

一つは、十字架の死において、どんなに苦しく惨めな状況にあっても天の父なる神への信頼を失わなかったことです。父なる神を信じ抜いたことです。もう一つは、自分を憎んで十字架に付ける人々(敵)を決して憎まなかったことです。むしろ、その人たちのために「父よ、彼らをお赦しください。彼らは自分が何をしているのか分からないのです」と言って、執り成しの祈りをされたのです。つまり、敵をも愛する真実の愛を示されたことです。この二つのことが、主イエスの十字架の死において最も大切なことなのです。

主イエスの十字架の死よりもっと恐ろしい死に方をした人はこの世にたくさんいるでしょう。しかし、天の父なる神への信頼を真実に保ち、人々への真実の愛を失わずに死を全うした人は、主イエスただ一人と言わざるを得ないのです。そして主イエスの十字架の死が、「真実の死」として神の御心に適い、神に喜ばれた故に、神の全能の御力が主イエスの死の体に働き、人間の最後の敵であった死が打ち砕かれ、主イエスの復活が実現されたのです。

今や主イエスは、父なる神の右にあって、私たち一人一人のために、ご自身の十字架を掲げ、神に執り成してくださると共に、聖霊の働きの中で私たちの魂に臨み、私たちを深い心の平安へと導いてくださるのです。この主キリストの霊的臨在の恵み(インマヌエル)の故に、私たちは心から神を崇め、神を賛美しつつ生きる生活を行なうことができるのです。

牧師 柏木英雄
(2019年12月1日週報)