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先週の説教より

「あなたは神から恵みをいただいた」(アドベント第2主日) ルカによる福音書1章26-38節(12/5説教) 

 「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた」(30節)と言って、マリアは救い主の母として選ばれたことを告げられました。マリアはどうして自分のような人間が選ばれたのか、全く理解できませんでした。特別な資質や能力があるわけではなく、社会的な立場があるわけでもありませんでしたから。しかし、何よりマリアにとって不可解なことは、全く結婚の経験がない自分に子供が与えられるということでした。

 そのマリアに天使はこう答えました。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。~あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。神にできないことは何一つない」(35~37節)。

 この言葉が「神の言葉」としてマリアの魂に語りかけられたのです。この言葉に聖霊が働き、「いと高き方の力」がマリアを包むことによって、マリアの心の中に「信仰」が与えられたのです。その神の全能の御力によってマリアの胎の中に新しい命が与えられたのですが、同じ神の御力によってマリアの心の中に「信仰」が生み出されたのです。

 マリアにとって自分の胎の中に命が与えられることも自分が救い主の母として選ばれることも全く理解不能の事柄でしたが、マリアは天使の言葉を神の言葉として聞くことを通して聖霊を受け、自分に与えられた不思議な神の御業を「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」(38節)と心から受け入れることができたのです。このマリアの従順によってクリスマスの出来事は真に実現の緒に着くことができたのです。

牧師 柏木英雄