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教会だより

「イエスの足もとに近寄り」 ルカによる福音書7章36-39節(3/15説教)

 37節以下にこう記されています。「この町に一人の罪深い女がいた。イエスがファリサイ派の人の家に入って食事の席に着いておられるのを知り、香油の入った石膏の壺を持って来て、後ろからイエスの足もとに近寄り、泣きながらその足を涙でぬらし始め、自分の髪の毛でぬぐい、イエスの足に接吻して香油を塗った。」

 この女性の行為の意味は何でしょうか。なぜこの女性はこのような行動を取ったのでしょうか。それはこの女性が、主イエスが罪の赦しのためにご自身を犠牲として献げる決意をしておられることを何らか察知したからではないでしょうか。

 主イエスが後に十字架の死を遂げ、復活の命をあらわされることについては知らなかったと思います。主イエスはご自身の十字架と復活について人々に語ることはありませんでしたから。しかし、主イエスが「徴税人や罪人の仲間」(34節)として、罪を犯して神の裁きを受けて当然の人々(この女性を含めた全ての罪人たち)に「あなたの罪は赦されている。あなたも神の救いに生きることができる」とお語りになるその御言葉の背後に、その前提として、主イエスが代わって罪の「贖いの小羊」としてご自身を献げる決意をしておられることに、この女性は(聖霊の導きの中で)気づいたのではないでしょうか。

 そのことに気づかされた時、女性はいてもたってもいられず、このような行為に出たのではないでしょうか。主イエスはマルコ福音書14章8節で「この人はできるかぎりのことをした。つまり、前もってわたしの体に香油を注ぎ、埋葬の準備をしてくれた」と言っておられますが、女性自身は、ただ主イエスが罪の贖いとしてご自身を献げる決意をしておられるそのことの尊さと掛けがえのなさを思う気持ちから、このような行為に及んだのではないでしょうか。

牧師 柏木英雄